本『フタリノ恋』2巻デザイン担当しました

待ってました、鈴木弐番館さんの『フタリノ恋』2巻のデザインを担当させていただきました。
今回はTwitterでちょろっとつぶやいたことがきっかけで特設サイトまで作らせてもらい、楽しかったです。

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シリーズ作品なのでお手に取られた方はよくご存知かと思いますが、「リトルバスターズ!」より恭介と小毬、理樹と鈴を中心にしたお話です。
原作の”あの”世界の最後の時を、恭介と小毬が共に過ごした時間軸上にあり、その影響で2人の親密さが増している……そんな”if”の世界の物語。
理樹と鈴はすでに恋人同士で、それを見守る小毬も恭介も、お互いの気持ちに自覚的になっていて……そんなきゅんっきゅんっくる展開です。

お二方のお話と絵は、可愛くて情感と表情が豊かで、萌え悶えさせられる魅力に満ちています……!
が、実はこのシリーズ、あまっあまなお話だけで終わりません。
原作の「世界設定」を深く掘り下げて考察された、新たな”謎”が出てきます。

特に今回の2巻では、キーパーソンになるキャラクターが新たに出てきたり、理樹と小毬が各々の過去と向き合ったりと、真剣な描写にぐいぐいと引き込まれていきます。

リトルバスターズを好きな方にはぜひお手にとっていただきたいシリーズです。

 

デザインとネタバレのお話は下から。

 

 

 

 

 

 

 

お話の展開はどんどんシリアスに、世界の謎に近づいているわけですが、
2巻はこれまでのデザインとテイストを変えたいとのご要望でした。

スケジュール的にかなり厳しい中で原稿を進めておられたお二人ですが、表紙イメージがとても具体的に決まっておられたようで、打ち合わせの時点から楽しく作業させていただきました。
……が、自分のほうで本文の物語をデザインに落としこむのに物凄く苦労しまして、40か50かMacのゴミ箱に突っ込んだ覚えがあります。

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最終的にデザインの方向性を決めたのが、れもたろさんのPSDの中にあった「謎の飛沫」という謎の(笑)レイヤーで、表紙に散らされている桜の元データです。

れもさんから頂いた表紙用イラストは、れもさんならではの暖かくて愛らしい曲線ながら、これまでよりも少しばかりスマートなテイストがあるように感じました。
色合いも触感がありそうな美しい塗りで空気感や微妙に切ない雰囲気を醸し出していて、イラスト自体が持つ孤高なテイストのエネルギーが最大限に伝わるようにすることをコンセプトにすることを決めてから、ようやく動き出せました(*´∀`;)

シリーズが終わっていないためネタバレだらけなデザインの意図はちょっと控えますが、いろいろ(ry)盛り込んでこうなっています(笑。

毎回思うのですが、れもたろさんの絵には、パキッとした色を全面的に押すのでも、派手な色彩変化でエネルギーを入れるのでもない、シンプルな色合いを絶妙に変化させて造られた圧倒的な存在感があって、それを素体に触らせていただくのがとてもとても楽しいです。
今回の表紙絵だと、髪やお腹や袖やスカートの部分、光の陰影が単なる明度とコントラストじゃなく色が置かれていて、でもすごくさりげない微妙な変化で表現されています。
加えて、瞳、リボン、髪留め、袖、あと大事な大事なパンツ(笑)、これらの差し色も絶妙なセンス。

同人イベントの会場では視界に入る情報量が恐ろしく多いので、雑多な情報の中で出来るだけ表紙に視線がジャンプするようデザインしているのですが、今回の表紙絵はその落ち着いた上品な質感の色合いと瞳(とパンツ)の差し色の差による訴求力がすごく高くて、ほぼ全身を入れてもぐっと目を掴むエネルギーを持っています。
…いや、パンツ入れたかったのもありますけど。拡大したらパンツフレームアウトしちゃうんだもん。れもさんの小毬だいたいパンツ見えてるもん。入れなきゃだめだよね。

ということで、視覚のジャンプは真っ先に小毬にいくようにしつつ、世界観を盛り込んだのが今回のデザインになります。
背景の色合いについてはもう少し白目のものと、ご提案の中で鈴木弐番館のお二人が気に入られたカラーとを合成した形のご要望で、いまの形になりました。

 

さてさて、個人的にイチオシカット。
すいません、選べません。それなりに長編なのでごめんなさいムリです。

が、全体を俯瞰して、れもたろさんの漫画の表情はデフォルメ絵から真剣な横顔まで多彩に変化する表情演出がすごく好きで、物語の展開の緩急がすごく音楽的に思えます。期待させ、盛り上げ、緩めて落ち着かせ、ぐっと情報量を上げて興奮させて落とす。とても計算されて作られているように感じます。
これはこのりさんの小説もそうで、するするっと冒頭で読ませ、一気に読者を展開に引きずり込んでいく。難しく読みにくく書くのは簡単なんですが、長すぎず簡潔な地の文で読者に状況を想像させる情報を与えて引き込んでいく技術は魔法だなあと思います。

あと毎っ回言ってますが、おふたりとも「次巻へ続く」のぶった斬り方がドS過ぎです。3巻、首を長く長く長くして待ってます。

今回も素敵な作品をお預けいただきありがとうございました!!

 

[鈴木弐番館 様]
ホームページ:http://suzukisister.web.fc2.com/index.html
特設サイト:http://suzukisister.web.fc2.com/sp/C87/index.html
漫画サンプル:http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=47778759
小説サンプル:http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4712375
とらのあな:http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/27/21/040030272127.html

Categories: デザイン, トップ, 装丁デザイン

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